平成27年4月21日(火)、11学童の指導員が一堂に会して辞令交付式が行われました。
始めに、法人理念を全員で唱和しました。
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理事長挨拶要旨
4月は花咲く季節ではあるが、何かと気忙しく、ストレスが多い月でもある。特に異動者や異動を受け入れた各学童に於いては、まだ大変な時期が続いていることであろう。しかしながら、異動になれば新しく見えてくるもの・学べるものがきっとあるはずである。ストレスもあって、嫌な気持ちを抱いてしまうこともあるだろうが、異動は新たな自分を発見し、成長のチャンスでもあるので、そこを念頭に置いて前向きに業務に励んでいただきたい。
桜は人に誉めてもらうために下を向いて咲くことをご存知だろうか。残念なことに、桜の咲く時期には無情にも必ず嵐が来る。しかし、桜は明日、春の嵐に散る運命にあっても、たとえ人に誉められることはなくても、そんなことはお構いなしに美しく咲いて潔く散っていく。そのけなげな美しい桜の姿に毎年、私は心魅かれてしまう。散ってはだめだが、何事も一生懸命取り組むという姿勢が大事である。桜はそう教えているのではないか、毎年この時期はそう感じる。指導員の皆さんも桜に負けないように業務に精進していただきたい。
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続いて、横田理事長より一人ひとりに辞令を交付していただき、新年度に向けて訓辞が述べられました。訓辞を受け、ちくしっ子ネットワークの価値が指導員にあることを改めて意識し、よりよい学童保育の実現を目指すという決意を胸にしました。
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理事長訓辞要旨
組織の在り方は理念によって決まってくる。保育理念は保育を行う上での価値判断の基準となるので、迷った時には必ず理念に立ち返り、これでいいのか自問自答しながら保育計画・実践へと取り組むこと。理念が浸透していない組織はいずれ傾いてしまうので、しっかりと念頭に置いて保育に臨んでいただきたい。
社会人として働く理由に生活していくため、即ち、経済的理由が挙げられるが、それだけでは人生に於いて空しさを感じてしまうのではないだろうか。仕事とは経済的理由を越えた『生きがい』であり、生きがい・働きがいを見つけることが自身の生活・人生の質の向上、延いては組織の成長に繋がっていく。そして、その志を抱いた人が多い組織ほど、組織の存在価値・結束力は高まり発展していく。簡単に言えば全員が今の仕事を好きになるということなのだと思う。『やりがい』とは、個人としても組織としても誰かに必要とされることであり、その観点からいえば“ちくしっ子ネットワーク”という組織は、非常に価値あるものだと言えるのではないだろうか。
人生の目的とは人格の向上・生きがい・誰かに必要とされることであり、これが“ちくしっ子ネットワーク”の理念のもとこの職場で叶えられることが、理事長として3年間携わってきた私の願いである。
この3年間行ってきた主な改革として、理事任期2年への延長、常勤専務理事の設置、前歴換算制度に伴う給料の引き上げ、そして理念の制定が挙げられる。これらは保護者・組織の中でコンセンサスを得るのはなかなか難しく、この3年間というのは挑戦の連続であった。ここに私の挑戦は終わりを迎えるが、挑戦の終わりは新たな挑戦の始まりでもある。異動者も、今回の異動で色々と見えてきたことや学ぶべきことを、新たな挑戦と思って日々の業務へと励んでいただきたい。それが人格の向上へと繋がっていくことになる。また、今後は新執行部との協力関係を築いていきながら、学童保育事業の一層の充実を図っていただきたい。
“ちくしっ子ネットワーク”は、仕事を持つ保護者が経営の主体となっているので、大きな使用者責任を果たしながら、事業を組織的に専門的に運営するにはどうしても限界がある。だからこそ理念にあるように、子どもの豊かな育ちを育み、子どもを取り巻く大人が共に育ちあう・協力しあうことが大切であり、そのためには常勤専務理事の役割というものが非常に重要となってくる。
経営とは、事業目的を達成するために継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し事業を管理遂行すること、またその組織体のことを言う。NPOも企業と同様に事業を行う組織であり、その違いは利益を得ることが主体ではなく、剰余金を会員に分配できるか否かの違いに過ぎないことを改めてご理解願いたい。
子どもを中心に保護者・指導員・地域住民・行政が一緒になって子育てに取り組んできたという“ちくしっ子ネットワーク”の歴史にあるように、新執行部は経営層として、指導員それぞれの想いの断片を集めて、その断片を価値ある全体につくり上げていくことが大事である。それから当法人の価値は指導員一人ひとりにあることを意識し、指導員が働きやすい環境を整備していきながら、より良い学童保育の実現を目指して頑張っていただきたい。
最後に、私はこれまで何百社と経営指導を行ってきたが、あくまで第三者としての立場での関係であった。今回、理事長(経営者)という立場になってみて、物事を変えるということは良いことも悪いことも非常に大変だということを、身に染みて勉強させていただいた。そして子どもたちと共に成長することができたこと、何より指導員の方々とお知り合いになれたというこの出会いに、心より感謝を申し上げたい。
~◊~◊~指導員紹介~◊~◊~ ※4月30日現在